はたして、そんなに上手くいくの?ってことを書いてみる。
結論からいうとそんなにすぐには普及しないので半導体銘柄の高騰はまだ先ですよって内容です。
これまでも技術の進歩と一般に普及するタイミングは同じになることの方が少ない。
例えば、USBの規格を例に説明してみます。
USBの規格は以下の時期と転送速度の向上が続いた
USB 2.0:2000年04月
480 Mbit/s
USB 3.0:2008年11月
5 Gbit/s (Gen 1)
USB 3.1:2013年08月
10 Gbit/s (Gen 2)
USB 3.2:2017年09月
20 Gbit/s (Gen 2x2)
USB2.0から3.0で転送能力が10倍に上がっている、その5年後にはさらに倍になっている。
さて、みなさんの身の回りにUSB3.0って見かけますか?テレビに録画するレコーダとテレビの接続くらいじゃないですか?
なので、パソコンに詳しくない人はUSB3.0って何?ってのが一般の認識と思います。
なぜ、USB3.0の規格が出来て10年経つのに、この状況なのか?
それは、単純にUSB3.0の転送力が必要なデバイスとしてはHDDくらいしかないからだと思います。
USB3.0のコネクタなどのハードウェアはUSB2.0より高価なので転送能力が必要なデバイス以外はUSB2.0が使われ続けています。
そして5Gについても考えてみます。
4Gへ移行するときにはスマホ普及による動画の閲覧が圧倒的に増えた時期です。
つまりユーザー側がその通信速度が必要としていたのでスムーズに移行出来た。
しかし、現在はどうでしょうか?高精細な4K動画をスマホが見たいって人は通信速度が遅いと感じているくらいで大部分のユーザーは、通信速度で困っていないのではないでしょうか?
デバイスメーカーとか半導体メーカーは、5Gの恩恵を受ける為に新規開発を始めており売上げUPの為にメディアを煽って5GとIoTによって時代が変わる!!って宣伝していますが、本当にすんなり受け入れられるかは疑問です。
もし、2018年か2019年中に5G通信が必要なキラーアプリなのかキラーデバイスなのかが出てきたら確実に一気に世界は変わると思いますが、今のところは存在してないと思います。
つまり、どんなに技術を高めても使うユーザーに本当に必要なサービスを考えないとイノベーターやアーリアダプターが騒ぐだけで、普及にはほど遠い状況になるでしょう。
しかし、通信データが増え続くことを否定することは出来ないので、2025年までにはIoT機器や5G通信が普通に普及しているとは私も思います。
ちなみにイノベーター、アーリーアダプターとは革新的技術が普及する時のモデルで以下のような定義があります。マーケティングの本とかによく出てくる単語です。
イノベーター:2.5%
アーリーアダプター:13.5%
アーリーマジョリティ:34%
レイトマジョリティ:34%
ラガート:16%
ここで、アーリーアダプターとアーリーマジョリティの間にはキャズムという深い溝がありこの溝を超えないと革新的技術の普及はありません。